TECHNICS

フィレンツェのマエストロたちから学んだ彫金技法
その特徴的な所をご紹介いたします
ルネサンス期より脈々と受け継がれてきた
伝統的な意匠をベースに
現代の装いと調和するエッジを効かせて

“インカッサトゥーラ” Incassatura

― 石留め ―
宝石をジュエリーにセッティングする技法は多種あります。中でもタガネを使って爪を彫りだし、小さな宝石を星々のように散りばめた“彫り留め”は透かし技法との相性が良く、フィレンツェスタイルで多く使われます。裏側から見ても綺麗になるよう、石穴裏を糸鋸で多角形に整えます。
大きな石には“覆輪留め”や“爪留め”等、石のサイズや種類、デザインに応じ、最適な方法を選択します。

“インチジオーネ” Incisione 

― 彫金技法 ―
細かな模様や凹凸の装飾を加えることで
クラシックな雰囲気と、複雑な輝きが生まれます。日本の彫金技法とは使う道具が少し異なり、“チャッポラ” Ciappolaと呼ばれる洋彫りタガネを使って彫刻します。

“トラフォロ” Traforo

― 透かし技法 ―
極細のドリルで穴をあけ、そこから糸鋸を通し形を整えます。
小さな種の形の穴が並んだ“セミーノ” Semino
ハチの巣状に限界まで透かした“ニードダーペ” Nido d’ape
ドリルと糸鋸という基本的な道具だけで行うものですが、単純作業を地道に積み重ねていくことでフィレンツェスタイルのジュエリーは作られます。