ミラノのシンボルの一つであるBiscione(ビッシオーネまたはビショーネ)をモチーフとしたリング。
口に咥えたルビーは彫り留めであしらいました。
タガネでテクスチャを彫り込んで、質感のコントラストを加えました。
尻尾が指輪の腕部を周って、一周するデザインになっております。


ビショーネはイタリアの自動車メーカーのアルファロメオのエンブレムとしても有名です。
14〜15世紀にミラノを支配していたヴィスコンティ家や、その後に実権を握ったスフォツァ家の紋章に使われていたものが由来と言われております。
アルファ乗りの間では「蛇だよね」「いやいや竜でしょ」と話題になる事もあるとかないとか。
『へび君』と呼ばれている率の方が圧倒的に高い様に感じますが、近年『ビショーネ』の名が広まりつつあるように思います。
イタリアの紋章と言えば、山猫をモチーフにしたペンダントを制作したこともございました。
イタリア映画に『山猫』(Il gattopardo)という作品があります。
19世紀半ばのシチリア島を舞台に、イタリア統一による激動の時代と貴族の没落を描いた名作です。
監督のルキノ・ヴィスコンティ氏は先ほど話題に出た、ヴィスコンティ家傍流の出身。
映画『山猫』の舞台はシチリア(イタリアの南部の島)ですが、監督の自伝的な要素もあるそうです。
題名の山猫は物語の中心であるサリーナ家の紋章からとっているとの事ですが、なぜか映画中に山猫の紋章が出てきた記憶が無いです…
詳しい方、「このシーンに映っているよ」と教えてくださると嬉しいです。


制作したペンダントには、監督のヴィスコンティ家の紋章からイメージして、盾の上にビショーネを乗せました。
映画ネタでもう一つ。
『羊たちの沈黙』の登場人物であるハンニバル・レクター博士もヴィスコンティ家の末裔という設定らしいです。
もちろんフィクションですが、やはりビショーネが人を飲み込んでる紋章から着想を得たのでしょうか。
ミラノのスフォルツァ城ではあちこちで、ビショーネの紋章やモチーフの装飾を目にすることができます。
ご旅行で訪れる機会があれば是非探してみてください。

